ミミクロコート「自然に学ぶテクノロジー」

 

【ミミクロコートとは】

ミミクロコートとは、 バイオミミクリーという言葉に代表される「ミミック(擬態)」という言葉と「ミクロ」を融合して「ミミクロ」とし、ゴムの「表面処理技術」であることから「コート」を付け加え合成した当社の造語です。

これは「東京都中小企業振興センタ-主催・産学連携デザインプロジェクト」の一環として、当社と法政大学デザイン工学部大島研究室との共同研究の結果生まれたもので、従来からあるデジタルシボとの差別化を図る為にネーミング。そのユニークな発想とアイデアが評価され特許及び登録商標が認められました。

従来テクスチャや模様を工業製品に反映する場合、三角形を利用し3Dを表現するSTLファイルが用いられるのが主でした。しかしこのSTLはファイル容量が大きく扱い難いのが難点です。解決策としてピックアップされるのがSTL→IGES変換ソフトの存在ですが、これはフィギア形状などでは活用出来ても、テクスチャ(模様)の分野に於いては編集は不可能に近く、素のデーターをそのまま使うしか方法がありません。

そこで当社はSTLフォーマットから一旦離れ、模様の数値化(DXF・IGES)を図って従来のサーフェスに貼り付けるいう手法でチャレンジする事にしました。

このプロジェクトの実用化には良質な画像データーが必須という事で、マスター画像撮影方法(※図)を法政大学デザイン工学部に依頼し、被写体の影を無くして撮影する方法を考案。こうして一から得た画像データーを市販の処理ソフトで編集し、更に二次元輪郭と立体部分の三次元データー化に取り組みました。

つまりこれまでの「用意されたテクスチャ」から加工するのでは無く、「自前の画像」を元に生き物の特徴を捉えて数値化し、それを自由曲面に貼り付けるという、シンプルながらも逆転の発想でゴム金型に模様を付ける事を可能にしました。

 

【ミミクロコートとサメ】

自然界の生物が有する構造や機能を模倣し、新しい技術を開発することをバイオミミクリーと呼ぴます。ご存知ハニカム構造は蜂の巣からヒントを得たバイオミミクリーの代表例です。

「何故蜂は六角形を選んだのか?」

実はこの答えで大切なのは蜂の種類でも巣のサイズでも無く、六角形の集合体が作り出す軽量性・高剛性・衝撃吸収性・耐熱性など数々のメリットなのです。当社の選んだサメはその種類は数百種。個体や部位は多岐に渡り、それぞれをつぶさに観察すると気の遠くなる作業になりますが注目したのは次の点だけ。

「どうして表面がザラザラしているのか?」

「どうして滑り止め効果があるのか?」

一見素通りしてしまいそうになる、こうした生き物の特徴に着目しアプローチする手法こそが、バイオミミクリーのプロセスなのです。

自然界の生き物が携える力を金型の表面処理技術に使うという発想は、2012年の産学連携に於ける法政大学デザイン工学部大島教授と当社の共同発案によるもので、従来の工業デザイン主体のテクスチャシボと比較して非常にユニークな研究との評価を頂き、2017年には葛飾ブランドにも認定されました。

 

 

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